こちらは「片づけ」とは少し路線が違い、あれだけ捨てまくったゆるりさんが愛してやまないものたちについて紹介している本だ。
2014年の夏に出ているので、シリーズとしては4の前に出版されたもの。
相変わらずのすごい人気で、図書館でずいぶん待ったが、楽しく読めた。
◆目次◆
汚家(おうち)がなんにもない家になるまで
はじめに/なんにもない部屋で、ものを愛して生活中。
1章 職人の技が光るものが好き
2章 見ているだけで嬉しくて、使い勝手もいいものたち
3章 我が家を支える、功労アイテム
4章 我が家の「最後の砦」クローゼットの中身
おわりに
ほとんどが「愛するもの」の写真なのだが、時々部屋(収納部分など)の写真もある。モデルルーム並みの生活感のなさに改めて「こんな所に人が暮らせるのか…」と衝撃を受けるが、それでも“本当に好きなもの以外何もない”生活の幸福感が伝わってくる。
「なんにもない」が「好きなものしかない」に進化している感じ。
こんまりさんの言う「片づけ祭りを終えた者だけに与えられるごほうび、ときめくものだけに囲まれて暮らす幸せ」*1を、この本は見せてくれるのだ。
私にカバンを集める趣味はないし、職人さんの手仕事っぽいものもそれほど心惹かれない。
でも、ここに「自分の趣味・こだわり」を入れて想像してみると、自分の理想の暮らしが見えてくる。
ゆるりさんの本には、いつも「汚家(おうち)出身」というベースがあり、それが励ましてくれるのだと思う。この本にも
「そして確信したんです
汚家出身の私でも
お気に入りのものに
囲まれる
生活ができるのだと!」
「お気に入りのものとの暮らしが
こんなにも幸せだなんて
汚家時代には知らなかったもの!」
- 家事中も幸せ
- 家族との団らんも幸せ
- 仕事中も幸せ
- ていうか、息するだけで幸せ(P6)
※実際にはマンガの吹き出しです
というページがあり、じーんとしてしまった。
ゆるりさんの趣味のものが続々と紹介されているので、その辺の趣味が合わなければあまり楽しくないかもしれない。私は、シリーズ1~4の写真で見て「これはどこの商品なんだろう?」と気になっていたものがいくつかあったので、その謎が解けてうれしかった。
もちろん「ただの商品紹介カタログ」ではなく、ものとのつきあい方や、購入に踏み切るまでのプロセス、ものを大切にするとはどういうことか、などが伝わる作りになっている。
ちなみに、我が家にもあったグッズはひとつだけ。齋藤アイロン台工業のアイロン台*2ですが、これで本当にアイロン嫌いが直りました。場所を取る上に組み立てが大変なので、スペースとの相談が必要ですが、それがクリアできるならぜひ試してほしい逸品。
直接片づけに役立つ実用書ではないですが、モチベーションを上げたり、ゴールをイメージする助けになってくれそうです。
私のアクション:買うか迷ったら「自分の暮らしに合って、長く付き合えるのか」を自問自答する
■レベル:守
※この本のメモはありません
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