毎日「ゴキゲン♪」の法則・暮らし編

「暮らし」をみがく読書日記。今の関心は健康的な食べ方、質のいい睡眠、時短家事です。

1冊丸ごと貧血の本☆☆☆☆




※ [Kindle版] はこちら

オットが借りてきた本。何しろエリート市民ランナーであるオットは、毎月それなりに走り込んでいるので、常に貧血のリスクがある*1し、私も不調の時はたいてい貧血気味。貧血のことは知っておいた方がいいと思い読んでみた。
医師の書いた本は専門的すぎてむずかしいことが多いが、この本は素人にもとてもわかりやすかった。


◆目次◆
まえがき
【貧血チェックリスト】
第一章 「何となく体調が悪い」理由
第二章 貧血のメカニズム
第三章 体内に不可欠な元素「鉄」
第四章 美容と貧血
第五章 妊婦と貧血
第六章 成人女性と貧血
第七章 子どもの成長と貧血
第八章 中高生と貧血
第九章 アスリートと貧血
第十章 高齢者と貧血
第十一章 血液検査の読み方
第十二章 何を食べ、どう気をつけるか?
第十三章 ベジタリアンと貧血
第十四章 世界の貧血
あとがき
参考文献

著者はまだ若いドクター。実際に診療に携わりながら、大学時代から貧血を中心に研究を続けているそうだ。
目次を見ていただければわかる通り、さまざまなケースごとに貧血についてまとめられているので、自分に必要なところをかいつまんで読むこともできる。
第2章などに専門的な解説もあるが、むずかしければここは飛ばしていいとか、ここから読めばいいなど、親切な解説がついている。また、著者が高校時代に極端なダイエットをして貧血になった話など、身近に感じられるエピソードもあり、読みやすい。


第1章~第3章を読めば、貧血に関する基礎知識がわかるようになっている。
驚いたのは、

……「貧血ではないものの、鉄が不足している患者」に対し、鉄剤を処方、あるいは注射で投与したところ、症状は改善した(P22)

という記述。
貧血の診断は血液結果の数値で行うが、これが正常の範囲内であっても、鉄を補うことで倦怠感や不定愁訴が改善されることがあるという。
精神的なものと思われがちな不定愁訴が、鉄を補うことによって改善されるのだとしたら、試してみる価値がある。


また、妊娠中は貧血になりやすいが、妊娠してから貧血の治療をしても、間に合わないそうだ。
鉄剤は胃腸に副作用が出やすいので、つわりなどの症状が出ると鉄剤を受け付けないケースが多いという。これは、若い女性にぜひ知っておいてもらいたい。

オットも私も鉄剤をかなり長期にわたって服用したが、どちらも食欲が落ちたり胃腸に問題が出なかったのは運がよかったようだ。
薬がダメなら、食事から補うしかない。


植物性の非ヘム鉄よりも、動物性のヘム鉄の方が吸収率が高いとか、吸収率を上げるためにビタミンCを一緒に取ればいいといった話は、栄養に関する本に多く書かれているのと同じ。
この本で注目されているのは海藻、特に「海苔」。つわりで鉄剤が使えなかった妊婦さんが、何にでも青海苔を振りかけて食べたところ、状態がかなり改善したそうだ。


一方、鉄を多く含む海藻といえば「ひじき」を思い浮かべるが、実は近年ひじきの鉄含有量が改訂されたのをご存知だろうか。
原因は、今まで鉄釜で加工していたものが、最近はステンレス製の釜を使うようになってきたからだという。

 この調理法*2によるひじき100gあたりの鉄の含有利用は、鉄釜を使用した場合の58.2mgに対し、6.2mgに過ぎないことが、2015年に改訂された「日本食品標準成分表」で明示されました(P200)。

ほぼ10分の1。鉄分補給の目的でせっせとひじきを食べていたのでショックを受けたが、これを逆手に取る方法があった。
つまり、「鉄鍋・鉄瓶を使う」こと。最近はテフロン加工が増えて、鉄のフライパンが減ったことも、貧血の人が増えた理由のひとつかもしれない。

食品だけでむずかしければ、調理中に鉄が溶け出すようなものを使えばいい、という。
実際に、貧血の人が多かったカンボジアでは「ラッキーアイアンフィッシュ*3という、スープを作る時などの鍋に入れれば鉄が溶け出し、鉄を補えるアイテムを医師が広めたことによって貧血が改善したそうだ。


日本で最も多いのは「鉄欠乏性貧血」だが、貧血がある時に注意するべき病気もくわしく載っている。
日本では今まで貧血が軽視されてきて、その結果が

50歳未満の日本人女性の22.3%は貧血で、そのうちの25.2%(全体の5.6%)は重度の貧血でした。また、妊婦の30~40%が貧血で、これは先進国の平均である18%とは比較にならず、どちらかといえば、発展途上国の56%に近い(P3)
※2006年、虎の門病院血液科の久住英二医師らが発表した、健康な日本人女性1万3000人以上を対象とする調査による

だという。



ここまで貧血をくわしく解説した本は珍しい。
自分の身を守るため、また健康で元気に日々を過ごすためにもぜひ読んでみてください。
私のアクション:料理やお湯を沸かす時に入れる「鉄」*4を使ってみる
■レベル:守  

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※この本のメモはありません

*1:今は鉄剤服用はお休みで、サプリメントを飲んでいます

*2:ステンレス製の釜で調理

*3:残念ながら、現在アマゾンでは取り扱い中止になっています

*4:こんなのです→鉄分補給 ザ・鉄玉子(薄型)