「目に見えない、あるいは目に見えるエネルギーを自由に動かせる人」が魔法使い
- ポイント1 過去生は並行している
- ポイント2 体とつながる/本当の自分で生きていく
- ポイント3 時間は未来から流れている
◆目次◆
まえがき 吉本ばなな
第1章 何度生まれ変わっても、魂の本質は変わらない
第2章 魔法使い――よい流れを自分に引き寄せたり、流れに乗ること
第3章 ボディの直感力につながる
第4章 一人一人が道を見つけていく時代
あとがき 大野百合子
読んだきっかけ
『スピリチュアルかあさん 風の時代を自由に生きる』『スピリチュアルかあさん 見えない何かと仲良しな日々♪』*1を読んだあと、Amazonのページでこの本のことを知り、図書館で借りました。
今までの経験から、「吉本さんの対談にハズレなし」と思っているんですが、やはり濃くて面白い本でした。
こんな本です
大野百合子さんはスピリチュアル関係の通訳者として著名な方、という知識しかなかったのですが*2、実はご本人もさまざまな能力をお持ち。退行催眠療法のセラピストで、古神道を広める活動もされています。
吉本さんの本(日記や旅行記)に、「百合ちゃん」は以前からよく登場していたので知っていました。
でももう17年ものおつき合い(2019年、出版当時)なのだそうで、びっくり。
吉本さんがまえがきに書かれていたんですが、ゲラを読者目線で読んでいたら「この人たち、頭大丈夫?」と思ってしまったとか。
そのくらい突き抜けた、濃ゆーい内容の本です。
ポイント1 過去生は並行している
『スピリチュアルかあさん』でも解説されていたんですが、大野さんによる過去世の解釈が新鮮。
私たち人間は、魂と肉体という2種類のエネルギーでできています。一人の中に別々の二人がいるような感じで「宇宙生まれの永遠不滅の魂」が、「地球生まれの物質から進化した肉体」の意識とコラボしている存在(P21)
なのだそうです。
魂は魂―ソウルです。そして、肉体のほうは、輪廻転生するスピリットと、物理的肉体のボディの二つの要素にさらに分けることができます。
ソウルとスピリットとボディ、この3つが統合されると、完全に意識が目覚めます(P190)
とも。
しかも、時間の感覚もちょっと違います。
魂は多次元の存在で、過去から未来へ流れる時間に縛られてはいません。
魂意識は直線時間とは関係ないんです。ですから、過去世の自分も並行次元の自分である「並行自己」とも言えます。
一つの魂が、重なり合う次元で、同時にいくつもの転生を生きている(P31)
たとえるなら、テレビ局のスタジオでいくつものカメラが同時にいろいろな場面を移しているようなもの。実際にテレビの映像になって映っているのが今の人生。
――えーと、じゃあ過去世と過去世の間が100年とか200年開いていないとおかしい、というよくある話は気にしなくていいってことですよね。
平行世界、つまりパラレルワールドで同時に生きているかもしれない、という考え方。
それぞれの過去世は一つの魂の別々の側面です。大きな一つの本体がいろいろな顔をしているだけとも言える。いろいろな転生の自分を統括しているのが、オーバーソウルと言われるもの(P53)
こんな風になっているんですね。
おふたりはチベットの修行僧として一緒にいたことがあり*3、その時のキャラクターがベースにあるようで、その話がとても面白い。
チベット時代もやはり書く仕事をしていた吉本さん。さらに、お金持ちになれない人は聖職者など清貧をよしとする過去世を持つ人が多く、それに引っ張られているとか。
私たちは結局、自分の霊のバイブレーションを別々の肉体を通しては表現していくので、どの転生も同じ一つの表現体です。自分の本質キャラを認識することは、誰にとっても重要(P54)
普通の生活をしていたら、自分が前世でどんなことを経験し、どんなキャラクターだったか知る機会はなかなかありません。
ただ、これが得意とか苦手とかだったり、同じようなシチュエーションを繰り返しているな、と感じることがあったら、それは本質キャラを見極めるヒントになるかもしれません*4。
ポイント2 体とつながる/本当の自分で生きていく
この本を通じてずっと大事だと書かれているのが「体の感覚を大事にすること」。
そして、体の感覚と「本当の自分」はつながっているのです。
驚きの情報も続々と。
「私たちの体は90日先までの情報はすべて感知できる」のだそうです。
「体が感じる情報」に従っていれば間違いがない。
「もう無理」みたいな感覚に自分自身が慣れ親しんでくれば、正しい時に正しい場所にいられるようになる(P113)
※要約
また、三脈というものもこの本で初めて知りました。
「体は三脈で24時間以内のことをわかっている」と言います。
三脈がズレたら、24時間以内になにかが起こる!
「三脈とは、首の頸動脈(左右)と、右手首の動脈の3か所の脈を一緒にとること」だそうですが、詳しい情報がネットにありました。
takigamiaju.com
他に、こんなことも書いてありました。
- 「頭でああだこうだと考えたことって、たいしたことない」121
- これからのテーマは「これからどうなるだろう」と不安に巻き込まれるのではなく「起きていることは魂の選択だ」と信頼すること121
- ボディを信頼するというのはすごく大事192
「ボディ」というのは、今ここにしかない。マインドフルネスは、ボディが今何を感じているかを学ぶもの
体というのは、私たちが思っている以上に賢く、大事なものなのかもしれません。
ポイント3 時間は未来から流れている
えー、これは完全に個人的な興味です。
以前、本田健さんの『ピンチをチャンスに変える51の質問 (だいわ文庫)』で、時間は実は未来から過去に流れているのだ、というのを読みました。
本田さんは他の著書でも書かれていたはず。
でも、どうしても私はその感覚が掴めませんでした。
すると、吉本さんがこの本でそんな話をしているではありませんか。
それは、高城剛さんがメルマガに書いていたという、宇宙からやってきた記憶のある男性の言葉。
これも、元ネタになる本を紹介した記事を発見したので、貼っておきます。
www.simpleeelife.com
例)小学生が夕方の7時に好きなテレビ番組を見たいと思ったら、そこから遡って今になる。
7時からテレビを見るために、もっと早いうちから
「それまでにご飯を食べなきゃ」
「そのために、5時半には家に帰っておこう」
などと考えますよね?
それが、「未来から流れている」という根拠になるのだそうです。
それに対し、大野さんは「意図が現実を創る」という古代の叡智の考え方に通じる、と話しています。
未来に置いたヴィジョンが、現実の流れを創り出す。
10年後には何を手に入れていたいか、5年後は?とだんだんその意図を現在に持ってくる現実化の方法がある。
そう考えると、未来から流れてくるというか、未来から見て現在が決まるというのは何となくわかります。
この本から離れますが、実は上にリンクを貼った記事の4冊目、安藤美冬さんのところに「和時計」の話が出てきます。
明治時代に西洋の文化が入ってくるまで、日本では「和時計」というものが使われていたそうなのです。
それは、時計の針が動くのではなく、文字盤が動くのだとか。
自分=時計の針のところに、未来の時間=文字盤がやってくる。
時間の捉え方を変えるヒントになりそうかな、という気がしました。
まとめ
大野さんのあとがきの一節が、この本をうまくまとめていると感じたので、引用します。
私たちの本質はみんなが全員魔法使い!
意図でエネルギーを自由に動かすことができるんです。
でも、その力を邪魔しているのが自己憐憫の「私ってかわいそうエネルギー」。
この犠牲者感を、ぱっぱっと祓い落として、自分自身のフィーリング、快や不快ときちんと体でつながって正直になると、思い切って決めましょう。
そうすれば、世界は自分に協力してくれるようになります!(P283)
体や自分の感覚と仲よくなり、本当の自分で生きていくと、魔法使いになれそうです。
感想
吉本さんはたくさん対談の本を出されています。そのどれもが読みやすいのに深い内容。
この本もそんな1冊でした。
大野さんのお話も面白くて、次は大野さんの著作も読んでみたい。
吉本さんは夢からたくさんの情報を得ているそう。明晰夢やら幽体離脱の話を、お二人が当たり前のようにしていたので、ちょっと目が点になりました…。
こんな人にオススメ
■レベル:離 ぶっ飛んでますが、読みやすい
吉本さんファンの方はもちろんですが、スピリチュアルに興味はあるけど難しい本は苦手、という方におすすめです
私のアクション:異心(ことごころ)から真心へ移行する*5。
■レベル 離
(大野)裁きがある間は、本当の自分を生きていません。……「本当の自分を生きてこなかった自分を許します」と、究極はそこなんですね
— やすこ (@yasuko659) July 18, 2023
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吉本ばなな✕大野百合子『そうだ 魔法使いになろう! 』
まず自分を裁くのをやめる。すると人もジャッジしなくなる#読了 #本が好き #徳間書店
次の記事は私の個人的メモです。興味のある方はどうぞ。※メモのスタンスはこちら
life.yasuko659.com