毎日ゴキゲン♪の法則・スピ編

これからは「自分ファースト」で

「5S」でスッキリ・効率的な家にする☆☆☆☆

※Kindle版はありません
きっかけは忘れてしまったが、タイトルに惹かれて図書館で予約し、待つこと1年以上。
ようやく順番が回ってきたが、とても衝撃的な本だった。

◆目次◆

はじめに
第1章 これから快適な生活を送りたい人達へのメッセージ
第2章 片づけの具体的な進め方
第3章 整理から整頓へ
第4章 整頓から清掃・清潔・躾へとレベルアップ
第5章 ものが増えた時はどうすれば良いの?
第6章 ムダな時間を短縮して時間を浮かせる
第7章 最後に片づけの効果
おわりに

著者はご夫妻で、夫の博文さんは元技術者。国内や海外の会社・工場の生産性向上に40年にわたって携わってきたという。
その「現場の生産性向上」のノウハウを自宅に応用した方法を公開したのがこの本。


きっかけは、友美子さんの「一流ホテルのように和室とリビングをきれいにしたい」というひと言だったとか。
引っ越して30年、ものが溜まる一方だった家を、夫婦とすでに独立したお子さんも手伝って、すっかり片づくのに2ヵ月ほどかかったそうだ。


片づけのプロセスとしては、家族みんなが揃うリビングから始めるのを推奨し、処分方法はものを全部出してから分けるのではなく、要らないものを間引く方式。
ここだけ見れば、特に変わったやり方ではない。

「ラク家事プロデューサー」という肩書きがついているので、何軒ものお宅を片づけた実績があるのかと思いきや、この本に出てくるのは自宅だけ。
お決まりのBefore/After写真のAfterも、失礼ながらそれほど素敵に見えない。

文章も、同じことを何度もくり返していたり*1、片づけに直接関係ない「ふすまの張り替えを自分でやってうまく行った」「不要品が高く売れた」といったエピソードが出てきたり、
「……もしかして、自費出版の本だった?」
と思ってしまうほど。
Amazonやブクログのレビューの評価が低いのもうなずける。


しかし、この本のポイントはそこではない。
そこに目をつぶっても、他の本では得がたい内容があるのだ。

それが、著者が持つ「現場40年の経験と知識」。それを自宅にどう応用するか、というノウハウは他の本では得られない。
トヨタの片づけなどで知られる5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)を家庭でどう実践するかを学べるのだ。

工場や事務所などの実例が紹介されているので、そういう知識がなければ面食らうかもしれない。しかし、究極まで効率化・時短化してコストを抑え、海外に勝ったやり方には学びがたくさんある。


特に印象に残ったのは、場所によって基準を変えること。
リビングは何も置かない。
ダイニングは共用するものを、目につかないようテーブルより下の位置にすべて配置する。
キッチンはもの作りの場なので、効率化を最優先し、できるだけすぐ手に取れるように配置する。
このメリハリが素晴らしい。見せる収納がいいのか、効率が優先なのかは意見が分かれるところだが、場所の目的によって変えるというのはメリハリがあってよさそうだ。


さらに、効率化の基準がシビア。
動線で配置を考える、というのはよく出てくるが、この本だと「手を伸ばすのに1秒」「1歩移動するのに1秒」、どうやってその1秒を削るか、というレベルの話なので真剣さが違う。
こういう視点で家事を考えたことがなかったので衝撃を受けた。
移動のムダをなくし、省スペース化することで、料理や洗濯にかかる時間を短縮できるそうだ。


また、清掃はただの掃除とは違う、という言葉が印象的だった。
ただきれいにするだけの掃除とは違い、汚れが残っているところはないか、改善するところはないかなどを目でチェックしながらするのが清掃だそうだ。
だから、ルンバなどに任せ切りだと、それは清掃にならないという。

さらに、整理・整頓・清掃を続けてスッキリしたムリ・ムダ・ムラのない状態を維持するのが清潔。
今まで5Sという言葉は何度か読んだものの理解し切れていなかったのだが、この本で初めて理解できた。


確かに、「一流ホテル」という言葉から豪華で高級なインテリアの話を期待していたら、失望は大きいかもしれない。
この本で言う「一流ホテルのような」というのは、「ものが置いてない」という意味だからだ。
まず片づけの考え方と基本を学び、実践した上で、美しく飾ったり収納したりすれば理想の家も夢ではない。

どちらかと言えば、「効率化」「時短」を目指す人向き。
片づけの本で言えば本多さおりさんや本間朝子さんの本に近い。

一度この考え方が身につけば、生活や仕事のあらゆる面で活かせるはず。
これから家を建てたり、引っ越すという方には特におすすめです。
私のアクション:リビングの不要品を捨てる
■レベル:離 ※全体に斬新な本なので。 

 

book.yasuko659.com

 

book.yasuko659.com

  
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。
※メモは近日中にUPします!

*1:特に重要だからという感じでもありません