家族が借りてきた本。こういうタイトルの本が出たことは以前知っていたが、「3日で片づく?リバウンドなし?まさか」とあまりいい印象はなく、特に読みたいと思っていなかった。
でも、せっかくなのでと読んでみたら、なかなか面白かった。
◆目次◆
はじめに――300軒以上の片づけから見えたこと
第1章 片づけ成功の2つのキーワード。「理想の暮らし」と「家一軒」
第2章 「3日片づけ」直前、スイッチが入る10の心得
第3章 奇跡が起きる。「3日片づけ」のすべて
第4章 一生リバウンドなし。きれいな家をキープするコツ
第5章 片づけで3大家事が飛躍的に進化する
おわりに
著者は大阪在住で、本業は夫と経営する不動産業。
なぜ「片づけ」の仕事をするようになったかというと、せっかくの「夢のマイホーム」が片づけられず、ちっとも幸せそうじゃないお客様を手伝い始めたのがきっかけなのだそうだ。
片づけを成功させるポイントは2つ。
「自分がどんな暮らしをしたいか知ること」
そして
「家を一軒、片付けきること」(P18)
「理想の暮らし」が明確じゃなければ、片づけのゴールがぶれてしまう。だから、まず「意識改革」が先なのだそうだ。
また、「一度に全部片づけきる」というのは、たとえばリビングだけ片づけたとしても、また他の部屋から取り除いたはずのモノが戻ってきてしまうから。
とはいえ、3日で何が何でも片づける、という鬼のようなプログラムではなく、「合計3日あれば片づきますよ」というあくまで目安の話。引き出しひとつずつコツコツやるクライアントさんもいるそうだ。
大きなポイントはその順序。
1日目:バックヤード(押し入れなどの収納)
2日目:水回り(キッチン・洗面所)
3日目:リビングと玄関
まず押し入れの中身を全部出し、モノを厳選して要らないモノを処分する。そこでスペースが空くので、そこを利用して他の場所のものを仮置きできるようになり、片づけが進む。
また、バックヤードを片づけることで、要る要らないの判断が速くできるようになる、著者言うところの「スイッチが入る」状態になるそうだ。
それ以外は、常識的な内容が多い。
ただ、著者は自ら大ざっぱな性格、と書いているだけあって、たとえば下着は洗面所に家族4人分(女性はパジャマも)置いているそうだ。
こんまりさんは、確か「洗面所に下着はNG」派だった。
――この辺りは、あとは人それぞれ、相性や好みの問題だろう。
先日の金子由紀子さんの言葉と正反対*1だが、布団の種類やタオルなど、何をどれだけ持つか、どこに置くか、ご自分のやり方を書いてあるのが参考になる。
自分で決められない人には心強いと思う。
サバサバして明快なところが読んでいて気持ちよかった。
個人的には、第5章の家事のコツ、特に掃除の方法がヒントになった。
毎夜、台所のリセットが完了しました、と写真でSNSに報告し合う「シャッターガラガラ閉店」というのは魅力的。→こんな感じ(著者のブログです)
これなら他の人もがんばってるんだから、と全部片づける励みになりそうだ。
この本で一番伝えたいことは、あとがきにあったこの言葉だろう。
読者のみなさんも、片づけを難しく考えないで、「どうしたら自分がラクになれるのか」というところを考えてみてくださいね。ラクしちゃっていいんです(P220)。
「そうか、ラクしていいんだ!」と衝撃を受けた。
きちんとやらなきゃ、正しくやらなきゃ、と思いすぎて疲れている人は多いはず。
著者のやり方も、人によっては「まあズボラ」と眉をひそめるようなこともあるかもしれない*2。
でも、自分がどうしたらラクなのか、という切り口で考えたら、新しいやり方が見えてきそうだ。
「むずかしいことはいいから、とにかく片づけたい!」という人にお勧め。
片づけのモチベーションを上げたい人もどうぞ。
私のアクション:押し入れの中を全部出す!
■レベル:守 ガイドラインが明確なので、自分で決められない人向けです。
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。
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