毎日ゴキゲン♪の法則・スピ編

これからは「自分ファースト」で

いつか必ず訪れる、その日のために☆☆☆☆


ゆるりまいさんの『私のウチには、なんにもない。』もシリーズ4冊目。
今回は、サブタイトルでもわかる通り、遺品整理の話だ。

なかなかこういうことをきちんと形にした本はないと思うので、読んで貴重な疑似体験をさせてもらった。

 

◆目次◆
巻頭カラー さよなら、おばあちゃん。今までたくさんありがとう。
はじめに
第1話 ある日、それは突然に
第2話 祖母のお葬式
第3話 残された家族
第4話 はじめての遺品整理
第5話 祖母の転機
第6話 祖母との葛藤
第7話 祖母の残したものたち
第8話 母親の事情
第9話 新しい命の誕生
ゆるり家の「日々つれづれ」 

ゆるり家に同居していた祖母。認知症が進んで施設に入っていたそうだが、あっけなく亡くなられたという。この本はそこから始まる。

遺されたものを母と整理する著者。具体的にあったことが細かく書かれている。おそらく書きにくかったはずの祖母と母の関係、祖母と著者の関係も書いてあり、前作までのように大笑いして読める本ではない*1

母が遺品整理をなかなかできず、思い切れないところは胸を打つ。遺品はただのものではなく、故人の思い出そのものなのだ。


著者の祖母の場合、住んでいた家*2が東日本大震災で全壊し、著者が結婚して新居を建てた時に移り住むため「強制的に老前整理」している。それでもこれだけの大変さだったのだ。
実家がそのままあって、まったく整理されていないものがどっさり残っていたらどうなっていたことか…。自分の実家に当てはめたら冷や汗が出た。


著者の「なんにもない生活」については、巻末にカラーで数ページ、変化が報告されているだけだ。

あとは、祖母が病院で亡くなったあと、葬儀場に行く前にいったん祖母を自宅に安置できたことと、弔問客がたくさん来ても大丈夫だったのはきちんと片づけられる家だったから、ということくらいだろうか。

でも、いざという時に片づいているから大丈夫、と言えるのがどれだけ心強く、安心なことか。今の自宅でそういうケースはないと思うが、その「安心」がうらやましくなった。


もはや片づけの本というよりは、人が亡くなったあとどう対処するのか、という流れを学べる本と言った方がいいかも。
それから、祖母が引っ越す時の「老前整理」をどんなプロセスでやったのか、まわりはどうサポートすればいいのかについてもくわしく書かれているので、参考になると思う。

他には、祖母の遺品に手帳やノートなどがあり、そこにあった言葉などで母も著者も傷ついたそうなので、自分の書いたものは生きているうちに処分しなきゃ、というのは教訓になった。


いざという時に慌てないように、読んで備えておくと役に立ちます。
近い将来、誰かを見送るであろう人、実家の整理が必要になる人はぜひ。
私のアクション:まずは自分のうちを何とかしよう→自分の書いているもの(ライフログなど)を把握し、まとめる

※この本のメモはありません


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*1:4コマ漫画が各話の最後にあり、それは「閑話休題」的で楽しいですけどね

*2:著者にとっては実家