毎日ゴキゲン♪の法則・スピ編

これからは「自分ファースト」で

いつ食べるかで健康が決まる?☆☆☆

時間栄養学が明らかにした「食べ方」の法則

時間栄養学が明らかにした「食べ方」の法則

  • 作者:古谷彰子
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
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家族が借りてきた本。パラパラッと見ると、体内時計の最新研究の話のよう。面白いテーマだったので、一気に読んだ。


◆目次◆
プロローグ 私たちは体内時計とともに生きている
第1章 体内時計を知りつくそう
第2章 体内時計のしくみを知っておこう
第3章 時間栄養学を時差ボケ、シフトワークに活かす
第4章 いつ、どんな食事を食べたらいい?
第5章 運動、薬の服用、花粉症対策……「いつやるの?」が大事
第6章 「朝食・夜食のとり方」が人生を変える!
エピローグ 「1週間リズム」で考えよう
あとがき

体内時計の研究は「時間生物学」と呼ばれ、比較的新しい学問だそうだ。

……その中でもさらに、時間薬理学、あるいは時間医学、時間治療学というような専門化された研究領域が進めてきた研究を、栄養学の分野に応用するものが時間栄養学です(P35)。

比較的新しい学問で、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」にも初めて時間栄養学の観点が取り上げられたという、これから期待されている分野だ。


体内時計、というのは「体がもつ時間感覚」のこと。
以前は「約25時間」とされた概日(=サーカディアン)リズムだが、現在は「24.5時間」というのが定説になっている。
「1日の周期は24.5時間」というのは脳(の「視光叉上核」という部位)における「メイン時計」の話であり、それぞれの臓器にある「サブ時計」はそれぞれ違った周期を持っている(例:肝臓の組織は23時間)。

本来、バラバラな周期で動いている体の組織に対して、1日のスタート地点を合わせる働きをするのが「視光叉上核」の重要な役割だという。


よく知られているのが、「光を浴びること」で体内時計がリセットされる働きだが、実は「食事」でもリセットされるのだそうだ。

海外旅行につきものの「時差ボケ」も、機内食を食べる時間をコントロールすることで、起こさずにすむという。
ポイントは「現地の朝に当たる時間に食べる」こと。
もちろん、機内食は自分の都合で時間を変えられないので、ゆるく考える。2時間くらいの誤差は大丈夫だそうだ。
長時間のフライトだと、1食パスするなどの勇気が必要になるが、著者はこの方法で一度も時差ボケを起こしていないという。

これと同じ考え方で、看護師などのシフトワーカー(=夜勤を含む、勤務時間が不規則な人)も、朝食の時間を工夫することでリセットが可能*1だそうだ。


もちろん、女性なら気になるダイエットに関する話題も。
あくまでマウスによる研究、という前置きはあるが、「何を食べるかよりも、いつ食べるかの方が肥満に影響が大きい」ことがわかったそうだ。

また、興味深いのは「インシュリンを出す食物の方が体内時計のリセット効果が高かった」という結果。つまり、朝食べるのは高GI食品の方がいいことになる。
著者は低GIの食品は夜食べた方がいい、と書いていた。
たとえば、玄米を食べているなら夜にして、朝は白米の方がいいという。


他にも、「朝食を多く、夕食を軽くすると夜型から朝型に切り替えやすい」とか「チョコチョコ食べるよりも、3食きっちり食べて、夕食から朝食の時間をしっかり空けるほうがやせる」など、面白い話がたくさんあった。


結局、昔から言われていることが一番正しいのかもしれない。政府も「早寝・早起き・朝ごはん」を推奨しているそうだが、これが科学的に裏付けられたことになる。


専門用語で頭が痛くなるところがあるかもしれませんが、それは一部。2色刷でイラストもあり、ふつうの人が読みやすい作りになっています。
この分野に関心のある人は、ぜひ読んでみてください。

■レベル:守:基礎知識がなくても読める本です。どう食べたら体にいいのかが知りたい人に。
私のアクション:夕食を早めに、翌日の朝食との時間を空ける


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。
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*1:すみません、メモは取っていないので、当てはまる方はぜひ読んで確認してください