毎日ゴキゲン♪の法則・スピ編

これからは「自分ファースト」で

先手必勝の「疲れ解消」戦略☆☆☆


さすがは医師で経営者、多忙を極める著者の本だと感じた。


 

◆目次◆
はじめに
仕事のパフォーマンスを上げるV字回復の法則
疲れからのV字回復で仕事の成果がグングン上がる
第1章 まずは「疲れる」しくみを知る
第2章 一流の人は「眠り方」を知っている
第3章 デキるビジネスパーソンは例外なく肉食である
第4章 ストレスは消すのではなく、コントロールする
第5章 「疲れを翌日に持ち越さない」たった1つの習慣
おわりに

この本は著者の体験と、患者さんと接していて感じたことの両方をまとめてある。
年齢とともに疲れやすくなり、回復が遅くなるのはすべての人に当てはまるが、疲れ方の程度や回復にかかる期間には個人差が大きいという。
いつも元気(に見える)人と、疲れやすい・疲れている人の違いは何か。

それは、

 「人は疲れる」のです。大切なのは、そのことを認めること(P8)。

だそうだ。
いつも元気な人は、疲れることを前提に計画を立てたり、早めに手を打つという。
スーパーマンに見えても、本当に24時間戦っているわけではない。


著者が提案するのは「V字回復」。疲れたとしても、落ちる程度を軽く、谷間の部分をできるだけ短く、早く回復させること。
そのためにどうするかが、この本には書かれている。

具体的に大切なのは「眠・食・ストレス」とのつきあい方だという。
それぞれ、くわしく説明されている。


著者は「肉食」を勧めている。動物性たんぱく質、それも肉を摂取した方が回復が早いという。著者自身の「勝負食」(疲れた時に食べると回復が早いもの)は豚肉のしょうが焼きだそうで、仕事が立て込んで疲れそうな時期には「この日はしょうが焼きを食べる」と予定に入れるそうだ。

こんな風に、自分の疲れを早く回復させてくれる食事や睡眠のとり方、ストレス解消法、仕事と休憩のリズムなどを把握しておくと、疲れても長引かず、元気に過ごせるようになるという。

早め早めに手を打つことと、自分に合う方法を知っておくことが重要なのだ。


この本の後半では、「カラダ手帳」をつける方法がくわしく紹介されている。
「カラダ手帳」と言っても、特別なものではない。ふだん使っている手帳に体調の記録をつけておく、というだけ(下のメモにポイントをまとめています)。
わざわざ別の手帳を用意するよりも、続けやすく、仕事内容と体調の関連を見るためにも、いつもの手帳にメモするのがいいそうだ。

データをとり続けることで、どういう時にどんな風に疲れるのかが把握できるという。
慣れてきたら、「疲れた」という自覚とは結びつきにくい、集中力の低下や仕事でなぜか○○(「なぜか怒られる」など)、といったものまでメモしておくと自分の傾向がわかり、対策が立てやすくなるそうだ。


アマゾンのレビューでは「当たり前のことしか書いてない」とあまり評価が高くないが、体調管理に関する一般的な常識をまとめて読めるいい本だと思う。
「疲れセンサーの感度を上げる」「自分に合う回復方法を知っておく」「予定と休みをセットでスケジュールを立てる」という考え方は今までなかったので、これから心がけたい。

睡眠に関しては、私は菅原洋平さんの本が気に入っているのでメモは取らなかったが、興味を持ったらそれぞれ専門的な本を読んで、より自分に合う方法を探してみるといいのではないだろうか。

何も考えずに「仕事も遊びもバリバリ、でも疲れが取れなくなってきた」という人は必読です。疲れに対する意識が変わります。
私のアクション:「カラダ手帳」をつけてみる

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以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

疲労は各人によって異なり、千差万別(P24)

対処方法は、ある人には効果的だが、ある人には意味がないこともある。だからこそ大切なのは、自分は本当に疲れているのか?その疲れはどこから来ているのか?どれくらい仕事をすれば疲れるのか?という“軸”を持つこと。

人は疲れるものと割り切る(P27)

タフなビジネスパーソンというのは、F1と同じで、実はうまくピットインして休んでいるだけ。自分の体力と能力の限界やその回復過程をよく知っている。

ストレスを「もらわない」(P147)

ストレスを強く感じる人は、きっちりしている人や責任感が強い人、すべて自分で解決しようとする人が多い。ただでさえ自分のストレスを持て余しているのに、他人の思いや責任まで引き受けてしまう傾向がある。
「ここまではできるが、ここからはできない」と断る勇気を持つ。負の連鎖を断ち切るには、“もらわない”勇気が必要。

ストレスを減らすには「先送りグセ」をやめる(P155)

ストレスを溜める人は、仕事をいつも先送りにしている傾向が強い。
ストレスとの上手なつきあい方は、「今すぐ」という行動習慣。

机の片づけ・部屋の掃除で「作業興奮」を呼ぶ(P164)

掃除で波を作ると、そのまま仕事に取りかかりやすくなる。

カラダ手帳で疲れを「見える化」する(P168)

疲れを知る上では、数値よりも自分の感じ方の方が重要。
最初は○×△などの簡単なメモでよい。ふだん使っている手帳にメモする。「時系列で自分の体調の流れを知る」ことが目的。

慣れてきたら、項目ごとにチェックする。「全体、食事、睡眠、運動、排便、集中力」など。
食事内容、仕事内容、運動の有無など、仕事のパフォーマンスと体調の動きがわかるようにメモしておくとよい。
記録しておかないと、人は忘れてしまうもの。データをとり続けることで、傾向と対策がわかるようになる。

「なぜか体調が悪い」「なぜか集中力が続かない」「なぜか営業成績が悪い」「なぜか上司に怒られる回数が多い」など、「なぜか」も書いておく。その「なぜか」を解き明かすツールとして、カラダ手帳を使う。

代表的な脳の疲れサイン(P172)

1.眠気とだるさ/頭がぼんやり、あくび、目が疲れる、全身がだるい
2.集中力の低下/考えがまとまらない、根気がなくなる、イライラする、短期記憶の消失
3.体の違和感/肩こり、頭痛、腰痛、まぶたが痙攣する

疲れから「V字回復」するポイント(P174)

1.まず、疲れを緩やかなものにする
2.疲れの底を浅くする
3.疲れからの回復(立ち上がり)を早くする

血圧は株価と同じ(P197)

株価が経時的な変化が重要なように、血圧も毎日毎月の経時的変化で見る必要がある。