レビューを見ていると、結局この本を読むのが一番、というコメントが多かったのでこちらも借りて読んでみた。
コメントに偽りなし、だった。
◆目次◆
はじめに
第1章 日々走っているのに、なぜ距離もスピードも伸びないのか?
―やってはいけないランニング13のケース―
第2章 走り出す前に、自分の体型・走りのクセを知っておこう!
―だから多くのランナーはムダな努力をしている!―
第3章 無理なくどんどん距離を延ばすトレーニング3ステップ
―短時間で成果につなげる内容・回数・頻度とは?―
第4章 効率よい走りでスピードをグングン上げる9種のドリル
―ペースを底上げして、抜かれる人から抜ける人に!―
第5章 マラソン大会出場が決まったらやるべきこと
―ケガなく完走するためのシミュレーションプラン―
【特別付録】ランニング前に行う9種類の体操
おわりに
なんでこんなタイトルなんだろう、と疑問に思っていたら、どうもシリーズものだったらしい(著者は別)*1。
内容は『マラソンは「骨格」で走りなさい』とおおむね同じ。「骨格ラン」の本がフルマラソン挑戦のためのスケジュールなど、レース対応やアフターケアの方法について言及しているので、より実戦的という印象だ*2。
こちらの本の方が初心者向けだと思う。基本のトレーニングもしっかり解説があり、私が一番知りたかった「細胞分裂走」もくわしく説明してあった。
もちろん、3タイプの判別法、フォームについてもしっかり書いてある。
鈴木さんのメソッドに取り組んでみたい方は、まずこの本を読んで始めるのがよさそうだ。エクササイズも写真入りでたくさん紹介されている。
『トップアスリートのランニングフォームで自己記録がぐんぐん伸びる本』ほどマニアックではない……と思ったが、メニューの中に「ダチョウ走り」というのがあった。
知らない人が見たらびっくりしそうなフォームなので、家の中でやろうとする人が多いそうだが、スピードが出るので外でやるよう書いてあった。取り組むにはちょっと覚悟が要りそう。
著者がなぜこの方法を勧めているのか、考え方や理論もわかりやすく書いてあるので、理論をまず知りたい人にもいい本です。
これから本格的にランニングを始めたい人、我流で頭打ちになっている人はぜひどうぞ。
私のアクション:ランニング前の体操を習慣化する
関連記事
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。
最大のポイントは、着地時の衝撃(P22)
足首、ヒザ、腰へと伝わっていく衝撃をいかにうまく受け止めているか。それがケガをする、しないを左右する。
着地時の衝撃をうまく受け止めるランニングスキルは、体型によって変わる→3つのタイプ
ハズレシューズの見分け方(P28)
拇指球の位置が靴の折れる位置と合っているかどうかがポイント。
試着する前にシューズを手に持ち、前後左右に曲げてみる。
曲がる位置に違和感があったらそのシューズはハズレ。
初心者はまずジャンプ力をつける(P74)
「跳ぶ」ことを意識し、身につけてもらう最適な練習メニューが「ジャンプスキップ」。より高く跳ぶように行い、「ジャンプ力」をつける。
ウォーキングをしても歩くスキルと筋力を磨くだけ。ランニングにはつながらない。
ジャンプスキップを通じて、走るリズムを身につけよう(P77)
リズムやバネを感じ、「跳ぶ」イメージをつかむこと。
苦しくなった時のフォームがラクに走るヒントになる(P111)
誰もが辛くなった時、苦しい時には、自分の身体が一番ラクなフォームで走ろうとする。
疲れた時に理想のフォーム像から崩れてしまう部分こそ、ふだん、エネルギーのロスが生じやすい部位。
インターバルは必ず立ち止まる(P128)
ゆっくりでも苦しい状態で歩く=がんばる行為。筋肉に苦しい動きを強いているので、力んでしまいゆるまない。筋肉をゆるめることが重要。
*1:『やってはいけない筋トレ』『やってはいけないストレッチ 』 トレーニング以外にもいろいろあるようです
*2:この本でも第5章で説明がありますが、基本的なこと中心です