なぜこの本を読もうと思ったかというと、『マラソンは「骨格」で走りなさい』よりもくわしく、3タイプの診断基準が載っている、とある個人のブログで紹介されていたからだ。
せっかくだからちゃんと判断したい、と思って図書館*1で予約した。
◆目次◆
はじめに
アスリートのフォームにこそ、理想のフォームが隠されている
理想のフォーム(やわらか走)
理想のフォームを解析する
理想のフォームの絶対法則
理想のフォーム スイング走法・ツイスト走法・ピストン走法
■Chapter1 科学でひも解く 理想の走り
力学・解剖学・生理学
■Chapter2 体型別のフォームが分かる ボディチェック&3大フォーム
[ボディチェック]
(1)胴体と脚の長さを比べてみよう
(2)身長と足のサイズを比べてみよう
(3)体型をチェックしてみよう
(4)筋肉のタイプをチェックしてみよう
ボディチェック(1)~(4)で、理想のランニングフォームが分かる
[3大フォーム]
スイング走法/ツイスト走法/ピストン走法
■Chapter3 アスリートのフォームに進化する KCCランニング[基礎編]
運動連鎖の仕組み
主動筋と拮抗筋、協同筋
頸反射もKCの一種
3系統の連鎖ルートがある
■Chapter4 アスリートのフォームに進化する KCCランニング[実践編]
01 ライフガード走
02 おいらん走
03 リフティング走
04 スケーティング走
05 能楽走
06 インサイドキック走
07 ハの字バック走
08 ストレートレッグ走
09 O脚走
10 ダチョウ走
11 エリマキトカゲ走
12 フェンシング走
13 ジグザグフット走
14 片足スキップ
15 クロスレッグ走
16 ワイドスタンス走
■Chapter5 3大フォーム専用 トレーニング&シューズ
[トレーニングの指針]
トレーニングの10原則
トレーニングメニュー
トレーニングの方法
[シューズカスタマイズ]
サイズ選びメソッド
レーシング(ヒモの通し方)で究極のフィット感を
ソールカットで追従性UP
ソールカットの効果
屈曲性&追従性のチェック方法
コラム
フォームを変えると着地も変わる(かかと着地・つま先着地・フラット着地)
シューズはランニングフォーム別に選ぶ
ざっと見て、
「いやいや、こんなむずかしいの読めませんって!」
と思った。
専門書と思った方がいい。
前半に理論が、後半に実践編としてそれぞれのフォームになるための走り方が紹介されている。
それでも理屈は何となくわかる。ムダな力を使わず、ブレーキになる筋肉ではなく、推進力になる筋肉を使って柔らかく走る。
ただ、後半実践編として「○○走」というのがいろいろあるのだが、その走り方をすることで本当に理想のフォームになるのか、不安が残る。
すごく特殊すぎるので、素人がひとりでやると、かえって故障しそうな気がする。
この本の評価は、ぜひアマゾンのレビューを見てください。著者のクリニックに通っていた方がコメントしています(☆1)。
私の目的は、「3タイプのどれに入るのかをもっとくわしくチェックしたい」だったので、割り切ってその部分だけを読んでみた。
『マラソンは「骨格」で走りなさい』にも出てきた、“くわしく分類すれば162通り”の根拠は冒頭に書いてあった。
ボディチェックが骨格に対して3つ、筋肉の質に対してひとつある。各項目ごとに、自分が3タイプ(スイング走法、ツイスト走法、ピストン走法)のどれに当てはまるかを決める。さらに、性別でも違ってくるそうなので、
(3×3×3)× 3 × 2 =162種類
骨格 筋肉 性別
になるのだそうだ。
ただ、骨格のチェックが3つあるが、これでバラバラのタイプになってしまうと、結局最初の診断が優先されるのだ。
最初の診断とは、『マラソンは「骨格」で走りなさい』で出てきた、上半身と脚の長さのバランスなので、他の診断項目は結局あまり関係ない?になってしまう。うーむ。
ちなみに、他の診断方法は
2.身長と靴のサイズの比率
3.体型が三角形か、逆三角形か、四角形か(見た目で判断)
4.歩いている状態から「早歩き」に切り替えた時の反応*2
・ストライド(歩幅)を上げる→スイング走法またはツイスト走法
・ピッチ(回転、脚を動かすスピード)を上げる→ピストン走法
この本では、あくまで「いかにして理想のフォームに近づけるか」がテーマなので、『マラソンは「骨格」で走りなさい』に載っていた「細胞分裂走」などへの言及はなし。
本格的すぎて、普通の人はここまでやらなくても…というのが正直な感想。
カラーで、写真も多く入っているので、新書に比べると見やすい。でも、各種○○走をやるとしたら、写真では正しく身につけるのがむずかしそうだ。
ごくごく興味のある方だけ、読んでみてください。やってみるかどうかは自己責任でお願いします。
私のアクション:前回選んだ走法を自分のタイプとする
※この本のメモはありません
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