図書館で見かけて借りた本。行正り香さんの『19時から作るごはん』が我が家のお助けレシピ本のひとつで、同じ行正さんの『21時から作るごはん』という本もあるが、人は夜9時から何をどう作っているのか、興味があって読んでみた。
浜内千波さんは雑誌で何度か見かけたことはあるが、本を読むのも作るのも初めて。“ヘルシー”“ローカロリー”といったイメージがあるので、何となく「おいしいのかな?」と不安に思っていた。
ところが、いざいくつか実際に作ってみたら、簡単なのにちゃんとおいしい。驚いた。
もちろん、手を抜けるところは抜く。そういうポイントがあるのだ。
専業主婦の母を見て育ち、お料理教室も「だしは昆布と鰹で」「野菜は煮崩れを防ぐために面取りを」といった、基本に忠実なところに通ったので、スピードアップという感覚が自分の中にまったくなかった。この本を読んで初めて気づいた。
なるほど、と思ったのは“洗いものを少なくすること”。夜遅くに山盛り洗いものがあったらうんざりするし、だんだん作るのがおっくうになる。なのでそのまま食卓に出せるようなお鍋を使ったり、大皿に盛ってお皿の数を減らすことも大事なのだそうだ。
浜内さんは夜遅くても必ず4品作るそうだが、中には「よそのご家庭ではこんなものを食べているのか…」というようなレシピも*1。自分の中の「晩ごはん」というハードルがかなり下がった気がする。
常備菜を並べてごまかすのではなく、本当に手早く作れるメニューばかり。料理本は口に合う・合わないが大きいので絶対的おすすめ、とは言えないが、なかなかいい本です。
*1:豆腐を豆苗と炒めたり、レンコンをすりおろして豆腐とレンジでチンしておしまい、とか