先月、ひどい風邪を引いて自分では手に負えなくなったので急遽実家に帰った。その時にふと思い出して買いに行ったのが宇田博士のふりかけ。
以前本屋さんで見かけた本*1に載っていたものだ。松下電器に定年まで勤めた工学博士が独自の健康論について語った講演をまとめたもので、とてもシンプルな健康10箇条が載っていた。その中に体にいいふりかけを食べるというのがあり、作り方も書いてあったのだが、酢昆布やちりめんじゃこは無添加のものを使う必要があるので作るのがむずかしく、売ってほしいという希望が多くて製品化したのだという。
風邪で具合が悪いので、このふりかけで元気が出るかな、と張り切って開けてみたのだが(パッケージはアルミなので中が見えなかった)ごまも昆布もちりめんじゃこも粉砕されているのでただの茶色い粉末。ごはんにかけても全然食欲が出そうになかった(すみません)ため、そのまま自宅に持って帰ってきていた。
宇田博士自身はお湯を注いでスープにして飲んでいる、と書かれていたので先日試したら、見た目は悪いが(すみません)さすがはだしの出るものばかり、すごくおいしかったのだ。まだ風邪が治りきっていないので、気分は栄養食。でも、飲み続けていると不思議に元気が出てきたような気がする。
やっぱりスープが一番体にいいのよねぇ、としみじみ思った時に思い出したのは料理研究家・辰巳芳子さんの「いのちのスープ」だった。以前、母が読んでいた熟年向けの雑誌で見たのだが、その時はとても手間がかかって大変な印象だった。だが、病気をして体が弱ってみるとスープで元気が出るのなら、と受け取り方が変わってくるから面白い。
ネットでちょっと調べてみたら最近すごいブームらしく、NHK「きょうの料理」のDVDブックも出ていた。スープについて丁寧に書かれたベストセラーの本と見比べて、基本とされている「しいたけスープ」が載っていたのでDVD本を買ってきた。やはり手順を映像で見られるのは大きな魅力なので。
確かに手間ひまかけている。忙しい人にはできないという意見があるのもわかるが、それだけ手間も時間もかけるからこそ命を繋ぐものができるのだろう。
だしから全部その通りやろうとしたら大変ことになってしまうので、まず野菜の火の通し方などを取り入れてけんちん汁を作ってみる予定。
日本放送出版協会(2006/02)
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